こんにちは!
現役の自動車営業マン田中です!
先日、友人から「来月車検なんだけどディーラーで受けるとやっぱり高いの?」と質問されました。
ディーラーの車検が高いか安いか聞かれれば、それは高いと言わざるを得ないでしょう。
やはり車検専門店などと比べれば「ディーラーの方が車検費用は高い」のは事実ですからね。
しかし、だからと言って「ディーラーは不当に高い請求を行っているのか?」といえば、また話は変わってきます。
やはり私も車業界で働いている人間として「ディーラーだからこその安心感」というのはあると思っています。
また、ディーラーで車検を受けるなら費用が高いのは我慢するしかないのでしょうか?
ディーラーで車検を受ける時に「費用を安く抑える方法はないのか?」という点も気になります。
というわけで、今回は「なせディーラーの車検は高い理由」と「車検費用を安くする方法」についてお伝えしていきましょう!
ディーラーの車検が高い理由は?
まずディーラーの車検が高い理由に「車検の基本料金が高い」という点があります。
車検で発生する費用には、
- 法定費用…重量税・自賠責保険・印紙代
- 車検基本費用…法定24ヶ月点検、車検代行料、事務手数料など
- 整備費用…部品交換、工賃など
などがあり、この中で「法定費用」はディーラー以外で車検を受けても変わりません。
整備費用は部品交換などに伴う費用なので置いといて、まずは「車検基本費用」を見ていきましょう。
ディーラーの車検!相場はいくら?
車検の基本費用は各店舗によって名称は様々です。
まずは参考に東京のトヨタ・ニッサン・ホンダの各ディーラーの車検費用を見ていきましょう。(※ 法定費用についてはどこで受けても一緒なので割愛します)
軽自動車 | ~1,500cc | ~2,000cc | 貨物 | |
法定24ヶ月点検 | 14,040円 | 20,520円 | 23,760円 | 21,600円~ |
測定検査料 | 10,800円 | |||
代行手数料 | 9720円 |
軽自動車 | ~1,500cc | ~2,000cc | 貨物 | |
法定24ヶ月点検 | 62,000円~ | 65,000円~ | 66,000円~ | - |
車検代行料 | 9,936円 | |||
継続手続き料 | - |
軽自動車 | ~1,500cc | ~2,000cc | 貨物 | |
法定24ヶ月点検 | 19,980円 | 22,140円 | 23,380円 | 23,220円 |
保安確認検査料金 | 9,180円 | |||
継続手続き料 | 9,180円 |
その他に、下廻りスチーム洗浄料 5,400円・引取り納車の手数料 各1,080円 などが掛かります。
三社を見ると車検の基本費用の名称もバラバラですし、費用についても色々です。
東京日産では「メンテンンスパック」になっているようで、オイル交換やクリーンエアフィルターなどの部品代や工賃の含まれている金額になっています。(なので、ちょっと置いときます)
そのため参考に「東京トヨタ」と「Honda Cars 東京」を見ると、1500ccクラスであれば車検基本費用は4~5万円前後が相場のようですね。
(ちなみにウチの会社でも車検基本料金は同じくらいです。)
1500ccクラスの法定費用と合わせて考えると、
- 重量税…24,600円(重さやエコカー減税などで変動あり)
- 自賠責保険(24ヶ月)…27,840円
- 印紙代…1,700円
おおよそ10万円を少し超えるくらいの費用がディーラーでの車検では「最低でも掛かる」ということで、さらに部品交換などがあれば追加で費用は発生します。
Point!
注意点として、ディーラーの車検と言っても都道府県で販売会社は変わります。(トヨタだから全国一律というわけではありません!)
そのため実際にディーラーで車検を出す際は、各店舗で確認してくださいね。
車検専門店だと相場はいくら?
では、ディーラーと以外のお店では車検費用はいくらなのでしょうか?
参考に車検専門店の「ホリデー車検」とカー用品店の「イエローハット」を見てみましょう。
ホリデー車検
軽自動車 | ~1,500cc | ~2,000cc | 貨物 | |
基本料金 | 5,184円~10,584円 | |||
検査料 | 10,800円 | |||
事務手数料 | 3,780円 |
ホリデー車検さんなど「車検専門店」は、排気量の大きさで基本料金が大きく変わることが無いのが特徴ですね。
また、他の車検専門店の「車検の速太郎」は、検査費用 14,040円のみ+ 法定費用とかなりお値打ちでした。
但し、代車の貸し出しなどのサービスを行わないなどのコスト削減での低価格だそうです。
イエローハット練馬店
軽自動車 | ~1,500cc | ~2,000cc | 貨物 | |
車検基本料 | 14,904円 | |||
法定点検料 | 4,500円 | |||
事務手数料 | 1,500円 |
調べてみて意外だったのは、イエローハットは「店舗によっては車検費用はバラバラ」なんですね。
全国的に見ると上記の練馬店よりも安い店もあり「車検基本料と法定点検料を合わせて2万円以下」と車検専門店並でしたが、逆に3万円を超えるディーラーに次ぐ高さの店舗もあったので、あくまで参考として見てください。
こう考えると同じ車検を受けるのに、わざわざ高いディーラーで受けるメリットはあるのでしょうか?
自動車業界で働く私が考える「ディーラーで車検を受けるメリット」についてお伝えしていきましょう。
ディーラー車検のメリットは3つの安心感!
ディーラーで車検を受けるメリットは、ズバリ「安心感」でしょう。
「車のことは詳しくないからすべてお任せしたい」という方にとっては、やはりディーラーに任せるメリットはあります。
以下3つの特徴をご紹介します。
ディーラー車検で保証延長できる!?
私たち営業も新車販売時に「保証延長」をお勧めします。
これは3年6万kmのメーカー保証を5年10万kmに延長するのですが、さらにディーラーで車検を受けて頂いてご希望であれば、さらに保証を延長することが出来ます。(※ ディーラーによりますが)
消耗部品は保証適用外ですが、エアコンなど万が一故障した場合にかなりの費用が掛かるものが対象なので何かあった時には安心できます。
保証延長は他社で車検整備を受けた場合には出来ないので、ディーラーならではのサービスです。
整備士の有資格者である!
もしかしたら車の整備は「自動車整備士」が行うのが当然と思っているかもしれませんが、じつは一般のモータースなんかだと「整備士ではない人」が整備を行っているケースもあるんです。
別にこれが駄目なわけではないのですが、ただ「お客様の視点」で考えれば、やはり整備士の有資格者の方が安心感はあると思います。
ディーラーは設備が充実している!?
これから電気自動車などが一般的になってきた場合、ディーラーでないと整備が出来ない可能性も出てくると言われています。
というのも、ハイブリッドをきちんとメンテナンスできるだけの設備を整えようとすると1,000万円くらいのコストが掛かるそうなんです。
そうなってくると町のモータースでは対応できなくなるのが整備業界の流れとして見られています。
車検を通すだけであれば通せるかもしれませんが、あまり車に詳しくなくて「車検の時にきっちり整備して欲しい」という方だと設備が充実しているディーラーの方が安心かもしれませんね。
ディーラー車検は高いですが、だからと言って「ただ高いだけ」ではありません。
整備士の有資格者を雇い、設備環境を整えて維持するために「それだけの費用を頂く」ということなんですね。
でも車検専門店などと比べれば費用が高いのは事実なわけです。
なんとかディーラーでの車検を安く済ませる方法はないのでしょうか?
ディーラーの車検を安くする方法ってあるの?
結論から言えば、ディーラーでの車検を安く済ませる方法はあります。
先述しましたが、車検費用というのは、
- 法定費用…重量税・自賠責保険・印紙代
- 車検基本費用…法定24ヶ月点検、車検代行料、事務手数料など
- 整備費用…部品交換、工賃など
の3つで構成されており、この中で「法定費用」はどこで車検を受けても一緒。
ここで車検費用を安く済ませるために狙い目なのは「整備費用」になります。
見積もりは要チェック!消耗部品は事前に交換しておく
ディーラーで車検を受けると「消耗部品もおまかせで交換してしまう」ことが多いですが、意外とこれが高くつきます。
事前に見積もりを貰えたら、自分で交換できるものは自分で行うことで車検費用を安く出来ます。
例えば「発煙筒」も使用期限があるので、それが切れていると車検に通りません。
これをディーラーで交換すると7~800円くらいしますが、ネットで探すと400円くらいであります。
発煙筒なんて「買ってきて車に乗せておくだけ」ですからね。
また、他にも車検時に交換されがちな消耗備品として、
- ワイパーゴム
- エンジンオイル・エレメント
- エアコンフィルター
- バッテリー
- タイヤ
などありますが、車検に通りそうにないなら事前に自分で交換した方が車検費用は安く済みます。
あと、スマートキーの電池交換なんかもディーラーだと1,000円近く掛かります。
以下の記事を参考に自分でやれば電池代のみで済みますよ。
スマートキーの電池交換をダイハツ車で!写真だからわかりやすい!
値引き交渉については難しい!?
「自分でいろいろ部品交換するのも手間だし、値引き交渉で車検費用は安くならないの?」というと、まず難しいでしょう。
車検の費用は「価格が決まっている」ので、新車購入のように値引きを見込んだ予算枠があるわけではありません。
ただ値引き交渉は難しいですが、店舗によっては割引のサービスを行っているところもあります。
- 早期予約割引
- メンテナンスパック
これらの割引サービスを利用することでディーラーで安く車検を受けることが出来ます。
こういった割引サービスは、せっかくあるのですから是非とも利用したいところですね。
値引き交渉も「お得意様」は別!?
これは大きな声では言えませんが、値引き交渉も「お得意様」の場合は無きにしも非ずです。
同じ車検を受けるのでも、車の購入や点検に任意保険など「すべて任せてくれるお客様」だとやはり人情も働きます。
こっそり「多少サービスしておきましたよ」なんていうのも、担当営業マンによってはあるかもしれません。
車のことは「すべてディーラーでお任せ」している方なら、付き合いに応じて値引き交渉は行う価値有りだと思いますよ!
おわりに
いかがでしたか?
今回は「ディーラーの車検」についてお伝えしてきました。
結論を言えば、ディーラーの車検はチェーン店などに比べて高いです。
はっきり言ってしまえば、車検単体の費用で見れば「車検専門店には適わない」ことの方が多いでしょう。
ですが、ディーラーから見れば「車検や点検もすべて任せてくれるお客様」は当然優良顧客です。
自動車業界は良い意味で少し古いところがあるので、そういったお客様には「持ちつ持たれつ」で何か困ったことがあった際には助けてくれたりします。
車検費用が高くて困ったなんて時は「ちょっと安くしてくれない?」という値引き交渉にも応じてくれるかもしれませんよ。
以上「ディーラーの車検が高い!なんとか安くする方法ってないの?」でした。
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みなさんも車を運転するにあたって「自動車の任意保険に加入」していると思います。
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