こんにちは!
現役の自動車整備士まいこです!
さて、みなさんは新車を買った時の慣らし運転はしていますか?
新車の慣らし運転についての考え方は世代によっても変わるかもしれません。
昔は先輩ドライバーからもよく言われたものですが、最近では不要という考え方も増えてきているようです。
でも、新車の慣らし運転に限らず以前は当たり前のように言われていたのに、最近では言われなくなった、もしくは間違った認識だったということはよくあります。
例えば、部活の時に昔は水を絶対に飲ませてもらえませんでしたが、現在は運動中の水分補給は常識です。
ウサギ跳びもウサギを呪いたくなるくらいにやらされたと聞きますが、じつは膝関節によくないそうです。
鼻血が出たときも上を向いて首の後ろをトントンと叩いていましたが、これも何の効果もないそうでむしろ上を向くことが血が喉に入り込むためNGだそうです。
新車の慣らし運転も昔は当たり前のように言われていましたが、最近では取扱説明書にも記載がない場合が多く、不要という意見も多くなりました。
実際のところはどうなんでしょうか?
新車の慣らし運転はやっぱりと思う私なりの考えをまとめてみました。
自動車メーカーの新車の慣らし運転に対する考え方
じつはトヨタやホンダのお問い合わせページには、新車の慣らし運転に対する答えが掲載されています。
それが以下です。
トヨタの慣らし運転に関する考え方
Q.慣らし運転はした方がよいですか?
A.慣らし運転の必要はありません。ごく一般的な安全運転に心がけていただければ、各部品のなじみは自然と出てきます。お客様が新しい車に慣れられるための期間を慣らし運転の期間と考えてください。
参照元:トヨタ
慣らし運転は要らないと書かれていますね。
一般的な安全運転を行えば、それが慣らし運転になると記載されています。
つまり、わざわざ慣らし運転で一定の回転域に合わせて走行しなくても、通常の制限速度を守ったスピードで走っていれば問題ないということです。
日産の慣らし運転に関する考え方
走行距離が1,600kmに達するまでは、エンジン性能を最大限に引き出し、お車の信頼性と経済性が実現されるよう、次の推奨事項に従ってください。推奨事項に従わないと、エンジン寿命が短くなり、エンジン性能が低下するおそれがあります。
- エンジンの回転数を4,000rpm以上に上げない。
- アクセルを完全に踏み込んで走行しない。
- 急発進は避ける。
- 可能な限り急ブレーキは避ける。
参照元:ニッサン
日産の場合は、慣らし運転は行った方が良いとしています。
距離も1,600kmは行った方が良いとされ、回転数は4,000回転を超えないこととされています。
また、急発進・急加速は厳禁とされていますね。
慣らし運転は「乱暴な運転をしない」ことがポイント!
新車の慣らし運転について話をしていると、なかには「一定距離や一定期間は性能を抑えて運転する」とおっしゃる方もみえます。
確かに少し年式が経過している車の取扱説明書を見ると、新車の慣らし運転として「1,000kmを4,000回転以下で走行する」ことを推奨するような記載がある場合もあります。
しかし、それもトヨタが言うように「制限速度を守った安全運転」を守っていれば、よほど3,000回転を超えることもないでしょうから、やはり通常の安全運転が慣らし運転になるといえます。
そう考えると、慣らし運転のポイントは
「車に負担をかけるような急発進や急加速の乱暴な運転を行わない」
ということが最も大事だと言えます。
また、新車の慣らし運転も「実際の走行を考えると」大きな差は無さそうなのに、なぜメーカーによって「新車の慣らし運転」の考え方に違いがあるかというと、
- スポーツカーの場合は、●kmまでは▲回転数を維持して走る
- AT車の場合は、〇kmまでは△回転数を維持して走る
というように「根拠不明」の謎の距離数と回転数の指定が設けられている話をよく聞きます。
トヨタなどのメーカーが「新車の慣らし運転が必要ない」というのは、こういった「一定期間を一定の回転数を維持して走る」ことが必要ないという意味ではないでしょうか。
新車の慣らし運転の適正な数値を知りたい!
新車の慣らし運転について、具体的な距離や回転数を知りたいということであれば「1,600kmを4,000回転以下で走行する」ということで問題ありません。
メーカーの慣らし運転について調べたところ、
- 回転数…4,000回転以下
- 距離…1,000~1,600km
でした。
日産の「1,600kmを4,000回転以下で走行する」というのを守っていれば問題ないでしょう。
また、トヨタのように新車の慣らし運転が必要ないとされている場合でも、制限速度を守って走っていれば「4,000回転を超えるようなことは無い」ので問題ないでしょう。
新車の慣らし運転を推奨する理由
ここで慣らし運転の定義を再確認させてくださいね。
私が考える慣らし運転は「4,000回転以下で走行する」=「制限速度を守った安全運転」ということです。
とくに慣らし運転だからと細かく回転数を意識する必要なく、通常の安全運転を行えば問題ありません。
ただ逆に言うと「車に負担をかける急発進・急加速・急ブレーキは行わない」=「危険運転」を行わないのが大切だと考えています。
やはり急発進・急加速・急ブレーキは車に負担を与えます。
この点を踏まえて「慣らし運転を推奨する理由」について解説していきますね。
駆動箇所にアタリを付ける
昔から新車の慣らし運転が推奨されている理由の最も大きなポイントはここにあります。
というのも、車はエンジンやトランスミッション、サスペンションなどの可動部分は金属部品の組み合わせで出来ています。
製造直後だと駆動による金属の擦れ合いにまだ馴染みが出来ていないので、いきなり高回転で激しい可動ではなく、スムーズな摩耗でアタリ・馴染みを付けようとするものです。
しかし、昨今は金属加工技術も向上し高い精度で組み立てられています。
そのため、ホンダやトヨタなどの一部自動車メーカーでは安全運転さえしてもらえれば慣らし運転は必要ないというスタンスをとっています。
自分が新しい車に慣れる
いくら運転に自信があってもやはり車が変われば最初は要注意です。
自動車整備士をやっているからこそわかるのですが、今まで事故なんか起こしたことが無い方でも、新車に乗り換えてから事故を起こしたり、車をぶつけて板金入庫するケースは増えます。
車は万全であってもアクセルやブレーキの効き具合、ステアリング感覚はメーカーや車ごとに大きく違うものです。
自分がその車に慣れるという点からも、ある程度抑えながら車の性能を把握する期間が必要と思います。
初期の不具合を見極める
こういうのは本当に稀ですが、新車でも不具合があるケースというのは少なからずあります。
ひどい話では納車して少し走っていたらマフラーから火を噴いたということも聞きました。
このことからも危険を避ける意味で、最初のうちは車の性能をフルに発揮するような走行は避けた方が安心かもしれません。
万が一の話だと思いますが、新車でも少しおかしいなと思うところがあれば点検時にディーラーに相談というのがいいでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
新車の慣らし運転も「メーカーによって記載が違う」というのは少し驚いたかもしれません。
でも結局のところ言いたいことは一緒です。
- 4000回転以上回さない
- 急発進・急加速・急ブレーキをしない
この2点でしょう。
また最近の車だと回転数を計測するタコメーターがついていない車も多いですが、トヨタが言っているように安全運転を行っていれば上記2点になることはありませんから、通常通り安全運転に徹してくださいね。
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