こんにちは!
現役の自動車整備士まいこです♪
突然ですが、今回は「タイヤのひび割れ」について話をしたいと思います。
というのも、先日車検で入庫頂いたお客様が「このタイヤでも車検通るかな?」と心配されていたんです。
「う~ん。確かにタイヤの側面のひび割れが目立ちますね。」
車を安全に運転するためにタイヤはとても重要な部分ですから、ひび割れが目立つようであれば交換する事が望ましいです。
でも「それはわかるけど今は車検費用を出来るだけ抑えたい」という方も当然みえます。
そんな時に「どれくらいタイヤがひび割れていたら車検は通らないの?」というのは気になるポイントですよね。
また、そもそもタイヤのひび割れが出来る原因についても気になります。
原因が分かればひび割れ防止策も考えられますからね。
というわけで、今回は「タイヤのひび割れ」について詳しく解説していきますよ♪
タイヤのひび割れ!どれくらいなら車検に通るの?
早速タイヤのひび割れがどのように車検の合否に関係してくるのか見ていきましょう。
まず結論を言えば、タイヤの溝に関しては1.6mm以下では車検が通らないという規定がありますが「タイヤのひび割れ」に関しては、車検の合否の規定はありません。
明確な規定はありませんが「検査員がダメといったらダメ!」という、検査員の判断によってタイヤのひび割れは車検で不合格になることがあります。
ちなみに冒頭の写真のひび割れですが、私の判断だと車検はたぶんセーフです。
逆にどれくらいでアウトなのかというと、ひび割れではなく「亀裂」と見えるもの。
これも亀裂の定義は難しいのですが、裂けている幅や深さが大きかったり、地面との設置部分であればタイヤ内部のワイヤーなど見えている状態であればアウトでしょう。
また、車検が合格だったら全て良しというわけでもありません。
タイヤのひび割れが酷いと走行中にバーストする恐れもありますし、お客様によっては車の整備は「車検の時だけ」という方も少なくありません。
車検が合格か不合格かよりも、タイヤやブレーキは車の制動に関わってくる部分ですから「安全面」を考えて交換は考えたいところですね。
ちなみにバーストすると…
じつは私もタイヤをバーストさせた経験があります。
車を走らせていると突然「バンッ!」と大きな音がして「誰かバーストしたんだな」と思っていたら私でした。
そして、またバーストした所が3車線の真ん中を走行して、すぐに路肩に寄せることも出来ず上の写真のように「ホイールが変形」してしまいました。
「タイヤを交換しておけばホイールまで買わなくて済んだのに」
と、ちょっと後悔 (ノ△・。) 。
ひび割れも表面的なものであれば良いですが「亀裂」のようになっていたり「ワイヤーが見える」ようであれば、かなりバーストの可能性も高まってきますから要注意ですよ。
ちなみに上記のバーストしているタイヤを見てもらうとわかるかもしれませんが、タイヤの側面は意外と薄いです。
タイヤ側面の厚みでいうと大体5mmくらいです。
タイヤのひび割れは表面的なものですから、深さで考えても1mm程度。
ですからひび割れているからといって、すぐに交換が必要とは言いませんが、だからといって油断していいわけではありません。
タイヤにひび割れが出てきたら亀裂になっていないか要観察は必要なんです。
タイヤのひび割れが出来る原因について考えよう!
では、そもそもタイヤのひび割れはどのように出来るのでしょうか?
タイヤの中には「溝が十分残っている」のにひび割れているというモノも少なくありません。
ここではひび割れの原因を探っていきましょう。
じつは、走行が少ないのもダメなんです!
驚かれるかもしれませんが、じつはタイヤは「走行距離が少ないこともひび割れの原因」になります。
タイヤは「熱・紫外線・酸素など」の影響で酸化や劣化を起こします。
しかし、タイヤはそれらの影響を抑える「劣化防止剤」が適度に走ることで表面に滲み出てくるようになっています。
ただ逆に言えば、走らない車は劣化防止剤が出てきません。
あまり走行せずに駐車も外であれば、タイヤは紫外線の影響をひたすら受けてしまいます。
ですから「溝はあるけど側面のひび割れが凄い」というタイヤは、やはり随分劣化が進んでいる状態と言えるでしょう。
タイヤワックスがひび割れの原因になる?
「タイヤワックスってやらない方が良いの?」という質問をされることがありますが、これは半分本当の話です。
そもそも各タイヤメーカーのHPに「おすすめしませんよ」という記載が大体載っています。
ただ、メーカーによっては「水性は良いけど油性はダメ」と記載してくれているところもあります。
油性ワックスは浸透性が高くタイヤの艶出しには最適なんですが、紫外線に反応しやすいとう特徴があります。
また、油性ワックスはタイヤに含まれる劣化(紫外線)防止剤が反応してしまい、余分に外に滲み出てくるため劣化・ひび割れの原因になります。
「水性」の場合は油性ほど艶も出ませんが、その分タイヤに与える影響は少ないとされています。
とはいえ、タイヤワックスに求めるのは「真っ黒ツヤツヤ」だと思うのでタイヤの寿命は二の次で艶出しする方もみえると思いますけど。
ちなみに、タイヤのひび割れを起こさないためには「水洗いのみ」が最もやさしい方法です。
空気圧不足でもタイヤはひび割れを起こす!
さらに、タイヤのひび割れの原因に「空気圧不足」もあります。
空気が少ないためと「タイヤのゴムが屈折して」そこからひび割れてしまいます。
タイヤの空気圧不足は、ひび割れだけではなく色々な弊害を起こします。
- 燃費が悪くなる
- 偏摩耗しやすくなる
- 走行性能が低下する
- ヒートセパレーションを起こす(発熱による損傷)
空気圧の調整は運転者の気持ち1つです。
今まで気にしていなかった方は、ガソリンスタンドに行ったついでに空気圧を確認するようにしては如何でしょうか?
ちなみに「タイヤのひび割れが2,3年で出来てきた (゚д゚;)」という話も聞きますが、タイヤに関しては保管されている環境や使用状況で大きく寿命は変わってきます。
また製造メーカーによっても様々です。
タイヤの寿命は「あるようでない」のですが、国産メーカーだと溝があっても10年経ったら新品に交換というのが目安だと聞きます。
タイヤのひび割れを発見!補修は出来るの?
「車のタイヤを見たらひび割れが…!」その場合、補修可能なのでしょうか?
結論として、タイヤのひび割れは補修出来ません。
これは側面だけではなく「タイヤの溝部分のひび割れ」でも同様です。
つまり、私たちが出来ることは「ひび割れを起こさないように防止を心掛ける」しか方法はないんですね。
ちなみに、釘を踏んだような「穴」であれば、地面と設置するトレッド部分の補修は可能です。
ですが「タイヤ側面」に関しては穴でも傷でも補修は出来ないので注意してくださいね。
では話をひび割れに戻しまして、タイヤのひび割れはどうにかして防止できるものなのでしょうか?
タイヤのひび割れを防止する4つのポイント!
タイヤのひび割れを防止するには4つのことに注意します。
すべて行えれば最も良いのですが、なかなか全部はむずかしいと思います。
ただ簡単に出来ることもあるので、まずは誰でも出来る所からしっかりと抑えていきましょう。
車内に余計な荷物を載せておかない
車内に余計な荷物を載せておけば、それだけタイヤに荷重が掛かります。
これはタイヤを屈折させるだけではなく、燃費にも宜しくありません。
余計な荷物は車から降ろしておくこともタイヤのひび割れ防止に繋がります。
空気圧を適正値にしておく
こちらは先に話を触れていますが、タイヤの空気圧を適正にしておくことでひび割れ防止になります。
というか、空気圧不足がひび割れの原因になるわけですが。
何にせよタイヤの空気圧の調整も簡単に出来ることですから、こちらもしっかりと行っていきましょう。
タイヤの掃除をやりすぎない!
タイヤの掃除ですが、じつは「やりすぎない」ことがポイント!
洗剤などでゴシゴシやると亀裂を作る原因にもなります。
タイヤ(ゴム)は、油を吸収する性質があるので水洗いにとどめておくのが良いのです。
紫外線が当たらない場所に駐車する
これは「車庫」に駐車できれば良いのですが、なかなか車庫付きの駐車場を持っている方も少ないと思います。
あとは少し手間ですが「ボディーカバー」を被せる。
車の塗装も守れるので、手間でも効果は見込めます。
あとは月極駐車場を契約する時は「日陰の場所」を選ぶと少しはマシかもですね。
ひび割れじゃないけど注意したい「ピンチカット」
参照元:ダンロップ
ピンチカットとは、タイヤの骨組みであり、衝撃や荷重に耐えるパーツの「カーカスコード」が切れることで起こります。
原因としては、縁石に乗り上げてタイヤ側面を打ち付けたりすることが多いです。
カーカスコードが切れることで、その分を支えているのは「ゴムのみ」であり、内部の空気圧が外に働きかけて「ポコッ」と膨らむわけですね。
そうなると当然強度は弱く、ゴムが圧力に耐えかねれば走行中にバーストする危険も出てきます。
ピンチカットも補修は出来ませんのでタイヤ交換が必要になります。
まとめ
今回は「タイヤのひび割れ」について解説してきました。
記事の内容をまとめると、
- タイヤのひび割れは、よほどひどくない限り車検はセーフ!
- ただし、ひび割れが亀裂になり内部のワイヤーが見えてくるとバーストの恐れも!
- タイヤのひび割れの原因は「紫外線」「空気圧不足」などがある!
- ひび割れは補修は不可能なので、ひび割れ防止の対策が肝心!
などがポイントでした。
というわけで、いかがでしたか?
タイヤもゴムですからひび割れを完全に防ぐことは難しく、あまり細かいひび割れまで気にしていると大変です。
ポイントは表面的なひび割れなのか?深い亀裂となっているのか?
この見極めが大切かなと思います。
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