こんにちは!
現役自動車整備士のまいこです!
突然ですが、あなたは「車の運転中に突然エンジンがガタガタと震えて切れてしまいそうになった」経験はありますか?
先日、お店を閉めようかなと思っていたら男性のお客様がみえて「急に車が止まりそうな感じになったから、怖くなってお店に飛び込んだ」と、おっしゃってました。
確かに、走行中に車が止まりそうになって路肩に寄せれればいいですが、信号待ちで交差点の真ん中で動かなくなったら最悪です。
後ろから交差点の真ん中でクラクション鳴らされたりすると、怖いし通行の邪魔だしで泣きたくなりますよね。
仮に、そんなアイドリングが不安定な状態であれば、回転数を測るタコメーターが付いている車の場合、回転数が乱高下したり低い状態になっているでしょう。
今回は、車のアイドリングが不安定な時について、原因は何なのか?どういった症状が現れるのか?など解説していきます。
車のアイドリングが正常な場合は?
最近の車は、タコメーターが付いていないことも多いですが、確認できるものであれば、アイドリングは一般的に1000r/min位で一定の回転数で安定しているのが正常な状態です。
ですが、だからといって2000r/minだと故障というわけでもなく、
- エンジンが冷えている(始動したばかり)
- エアコン(A/C)を付ける
- ヘッドライトを付ける
- バッテリーが弱いと充電のために回転数が上がる
という時にアイドリングが高いのは故障ではありません。
アイドリングが不安定というのは「車がガクガクする」ので、そういう状態でなければ心配しなくても大丈夫です。
「車がガクガクする」くらいアイドリングが不安定な原因は?
車のアイドリングが不安定になる原因は、大きく分けると
- 点火系
- 燃料系
- オイル系
が多いです。
1つずつ解説していきましょう。
点火系のトラブル
アイドリングが不安定になる原因で最も多いのは「点火系」だと思います。(まいこ経験談)
その場合の原因は、
- イグニッションコイル(プラグコード)
- スパークプラグ
のどちらかの場合が多いです。
イグニッションコイルやスパークプラグは、車にいくつか備わっているので、そのうちの1つが機能しなくても車が突然止まるという事はありません。
ですが、機能していない箇所があると「アイドリングが不安定」になります。
ちなみに、トヨタのタンクのエンジンルームを見ると、
エアクリーナーのカバーを外すと、イグニッションコイルが見えます。
ちょっと陰になって見えにくいですが、ボルトで固定されているだけで、案外簡単に部品交換できます。
イグニッションコイルを外して、スパークプラグを外す場合は、専用の工具が必要です。
スパークプラグの点火部分が摩耗してくると、点火不良を起こします。
イグニッションコイルやスパークプラグは消耗部品ですから、どれか1つ機能しなくなると残りのものも近いうちに交換時期が来る可能性があります。
一度に交換しておくと手間が省けますね。
燃料系のトラブル
燃料系のトラブルは、フューエルインジェクションやエアフロメーターなどの燃料噴射装置の故障が多いです。(燃料と空気を点火できるように混ぜる)
燃料が適切な状態で送り込まれないので、アイドリングが不安定になります。
考えられる原因は、
- ガソリンが古く劣化してインジェクションが目詰まりを起こしている
- エアフロメーターの故障
- ガソリンタンクの錆や汚れがフィルターやポンプなどで詰まって流れてこない
など多岐に渡ります、
また燃料系とは言えませんが、エアコンフィルターが汚れて吸入空気量が少ない場合も、アイドリングが不安定になります。
オイル系のトラブル
エンジンオイルの量が少なくても、アイドリングが不安定になります。
エンジン警告灯が点灯してきたらアイドリングにも影響が出てきやすいです。
また、エンジンオイルを長期間交換しなくてもアイドリングが不安定になることがあります。
エンジンが壊れると修理費も高額ですから、エンジンオイルは定期的に交換するようにしましょう。
アイドリングじゃない!「車がガクガクする」原因は?
アイドリングに問題が無くても、「似たような車がガクガクする症状」というのはあります。
せっかくなので、合わせて紹介しましょう。
オーバーヒート
車がオーバーヒートの状態になっても「車がガクガク」します。
オーバーヒートの場合は、水温計が点灯しますので、速やかなに車を停車してエンジンを冷やしましょう。
また冷却水のリザーバータンクを確認して、冷却水の残量も確認しましょう。(足りなかったら補充しましょう。)
ATオイルの劣化・不足
走行中にギヤが変わると「ガクッと」変速時のショックが大きかったり、「D」レンジに入れるとガクガクする場合、ATオイルが不足していたり、劣化していることが考えられます。
もし、そのまま放置しているとミッション本体の交換に繋がりかねませんので、早めに対応しましょう。
ミッション本体の修理や故障は、かなり高額になります。
エンジンマウントの劣化
エンジンマウントとは、エンジンを支えるゴムのクッションです。
エンジンマウントが劣化すれば、走行中の振動でエンジンがガタガタしますから、走っていてもかなり違和感あります。
どちらかというと車がガクガクするよりも「ガキン!」というような金属がぶつかる音の方が気になるかもしれません。
アイドリングの不安定に限らず、車の異常を感じたら早めに整備工場で点検を受けましょう。
異常は、放置して良くなることはありません。
早めの点検修理が一番安上がりですよ。
まとめ
車のアイドリングが不安定になる原因として、
- プラグやイグニッションコイルなどの点火系の不具合
- フューエルインジェクションなどの燃料系の不具合
- エアフィルターなど吸気系の不具合
- エンジンオイルの不足
などが原因として考えられます。
というわけで、いかがでしたでしょうか?
アイドリングが不安定ということは「車の異常を知らせるサイン」なので、大きな故障というのは少ないですが、そのまま不具合を放置しておくと他の部分に影響を及ぼす可能性も出てきますから、アイドリングの調子がおかしいなと思ったら早めに点検整備を受けましょうね。
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