こんにちは!
現役自動整備士のまいこです!
みなさんが普段から使っている車は、ちゃんと点検されていますか?
車の点検と聞いてすぐに思い浮かぶのは「車検」かもしれませんが、じつは「車検」と「点検」は、まったくの別物です。
というのも、車検を受けるとステッカーが2種類貼られますよね?
車検のステッカー
点検のステッカー
これは、車検の際に
- 24か月点検…計56項目の点検項目が定められている点検
- 車検…正式名称は「自動車検査登録制度」
という「点検」と「検査」の2つを受けているということの証明です。
点検整備は、安全で快適に車を運行するためのものであり、故障を未然に防ぎ、予想できる劣化や不具合を改善するのが目的です。
一方で車検は、運行のための保安基準に適合しているかを確認するためのものであって、予防措置として部品を整備したり交換する作業ではありません。
これらの主旨の違いから、車検の際には定期点検も並行して行う必要があるのです。
そして、前フリが長くなりましたが、この「点検」には車検の際に行われる24か月点検以外にも種類があるのをご存知ですか?
じつは、点検整備は「ドライバーの義務」となっていますので、今回は法令で定められているマイカーの点検整備について説明します。
点検の種類について
点検は「法定点検」があり、法律で定められたものがあります。
新車を購入すると無料でついてくる「1か月点検」「6か月点検」は、法定点検ではありませんが、1年ごとの「12か月点検」は、法定点検になります。
また、法定点検には日常的に車の使用者が行う点検も義務付けられています。
もちろん車検の時に行う24か月点検も法定点検になります。
12か月点検
12か月点検は、車をリフトアップしてタイヤを外し、車の下回りや見えない通常部分もしっかりと点検整備を行います。
トランスミションやパワーステアリング、点火プラグや排気状態など、より専門的な点検内容となりますから、整備工場に任せるのが一般的です。
ディーラーで車を購入すると時期になると案内の連絡が届くと思います。
費用は、大体1万円前後でしょうか。
ただ、法定点検は法で定められたものになりますが、点検を受けなかったとしても罰則はありません。
そのため、実際のところ12か月点検を受けない方もいらっしゃいます。
日常点検
日常点検は、ドライバーが行う簡易的な点検です。
じつは、こちらの日常点検も「法定点検」になります。
忘れてしまっているかもしれませんが、自動車教習所で誰もが一度は経験しているはずです。
せっかくなので復習を兼ねて解説していきましょう。
日常点検のチェックポイント!
日常点検では、まずエンジンルーム内のチェックを行います。
国産車の場合は、似た感じなので写真を参考に見ていってください。
まずはボンネットをあけて、エンジンルームを見ましょう。
左から順番に
- ブレーキオイル
- ウォッシャー液
- エアクリーナー
- エンジンオイル
- バッテリー
- CVT(AT)オイル
- 冷却水
”3.エアクリーナー”と”6.CVT(AT)オイル”は、日常的に点検しなくてもよいですが「出来れば確認出来たほうが良い」と思うので合わせてみていきましょう。
1・ブレーキオイル
ブレーキオイルの量を確認します。
写真では見えにくいですが、上下限のラインが引かれており、その間にオイルの量が収まっていれば問題ありません。
オイルの量が少ない場合は、ブレーキのパッドなどが摩耗していることが考えられます。
2・ウォッシャー液
フロントガラスを洗浄する洗浄液です。
足りなければホームセンターなどでも販売しているので購入して補充しておきましょう。
3・エアクリーナー
出来れば覚えておきたいエアクリーナーですが、普段使用してすぐに汚れるものでもありません。
言葉から想像できそうですが、エアクリーナーが汚れていると空気のホコリやゴミをろ過出来ずにエンジンの性能が低下してしまいます。
交換も簡単なので、知っておくと自分で交換も可能です。
4・エンジンオイル
エンジンオイルは自動車教習所で点検したのも覚えているのではないでしょうか?
レベルゲージを引き抜き、付いているオイルをふき取り、再度差し込み、オイル量を確認します。
レベルゲージのHi-Loレベルの間にオイルの量が収まっていれば正常です。
5・バッテリー
バッテリーの補充液のチェックは重要です。
補充液はバッテリーに過充電が行われると減っていくので、使用状況に応じて早い遅いがあります。
また、補充液が無くなってしまうと電極部分が空気にさらされて性能が低下します。
最近はバッテリーも高いので長持ちさせるように定期点検はしっかり行いたいですね。
6・CVT(AT)オイル
こちらはミッション系のオイルを確認するレベルゲージです。
写真は、CVT(無段変速)ですが、AT(オートマチック)でも同じです。
こちらは「自分で見れたらいいな」という程度です。
頻繁にチェックする必要はありませんが、オイルが不足して壊れてしまうと修理代が高いので、自分で点検しなくても車検の時などチェックしてもらうようにしましょう。
7・冷却水
冷却水は定期的に確認しておきたいですね。
車検の時には、リザーブタンクが空っぽという車は結構あります。
冷却水が無くなるとオーバーヒートしてしまうので、タンク残量は確認しておきましょう。
※赤色や緑色の液体は、水を凍らせないためのクーラント(不凍液)です。
もしも、冷却水が不足している場合、クーラント(不凍液)がなければ、水が凍る季節でなければ水道水を補充しておいても構いません。
外回りの点検
エンジンルームが終わったら外回りの点検を行います。
- タイヤの溝があるか?(スリップサインは出ていないか?)
- 亀裂は無いか?
- 空気圧は正常か?
- ヘッドライトやウィンカーなどのランプは正常か?
- レンズが割れたり、汚れたりしていないか?
車内の点検
その他に車内から確認する点もあります。
- ブレーキの踏みしろや効き具合は?
- パーキングブレーキの引きしろは?
- ワイパーは綺麗にふき取りするか?
- エンジンのかかり具合は?異音はないか?
これらは、日常的に運転している時にも違和感があればわかると思いますが、日常点検の際にも改めて意識していきましょう。
最近の車は故障が少なくなりましたが、日常点検は安全運行と車の寿命を延ばすために大切なものです。
エンジンルームを覗いてエンジンオイルやバッテリーなどの液量の確認、外回りではタイヤの空気圧や摩耗、ランプ類の点灯、エンジン音など、これから運転する上で安全運行や故障に繋がるようなトラブルが無いかチェックしてくださいね。
業者が行ってくれる点検の種類
法定点検ではありませんが、業者が行ってくれる点検もあります。
新車を購入すると大体付いてくる
- 新車1か月点検
- 新車6か月点検
です。
これらは、エンジンルームや外回り、タイヤなどの点検で、タイヤの取り外しなどは行いません。
タイヤの取り外しを行い、リフトアップして足回り、下回りの入念な点検を行うのは、
- 12か月点検
- 24か月点検
「法定点検」となります。
これらの法定点検を行うと、「定期点検整備記録簿」を記入し、どのような点検整備を行ったのか記録に残していきます。
点検整備を自分で行う事も問題になっている!?
点検について普段から自分で点検を行うのは素晴らしい事ですが、まったく点検整備を業者に依頼しないというのも問題です。
というのは、ユーザー車検で運輸支局に持ち込まれる大半は「車検を先に行い(前検査)後日に点検整備を行う」というケースが多く、車検が通れば後日の点検整備を行わない人がいるため、このことが問題になっています。
車検は「あくまで検査」です。
車が安全に走行することを保証するわけではないということをよく考えて下さい。
仮に整備不良で事故を起こした場合、責任はドライバーが背負うことになります。
きちんと点検整備を実施するように心掛けて行きましょう。
まとめ
点検整備について解説してきましたが、いかがでしたか?
今回のポイントは、
- 車検と点検は別物!
- 日常点検は「法定点検」で、法で定められている
- 法定点検を受けなくても罰則は無い
- だからといって、点検を受けないのは車を安全に運航できない恐れに繋がる
車の日常点検は「法定点検」というのを忘れていた方も多いのではないでしょうか?
また、車検や点検を「いかに安く済ませるか?」ということばかり考えている方もみえますが、逆に点検を受けておけば故障個所の早期発見で修理も安く済むということもあるでしょう。
なによりも安全に車を走行させることは、事故を起こさないためにも大事ですから、日常的に意識していきましょうね!
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