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CVTオイルの交換は必要?新しく入れ替えたら故障するって本当なの

こんにちは!

現役の自動車整備士まいこです!

先日ブログの読者さまから「CVTオイルの交換は必要ですか?」というご質問を頂きました。

CVTをご存じない方のために簡単に説明すると「MT(ミッション)やAT(オートマチック)の仲間」です。

MTやATには1速.2速というギアが存在しますが、CVTの場合はギアが無い「無段変速」というのが大きな違いとなります。

 

CVTのメリットは「ギアが無いため変速がスムーズ」で、また常に最適な変速比にコントロールできることから「燃費が良い」というのが特徴です。

そんなCVTを動かす上で、CVTオイル(CVTフルード)には以下の大きな役割があります。

  • ベルトとプーリーを潤滑させる
  • 油圧作動によりプーリーの直径を変化させる

このように大切な役割を果たしているCVTオイルですから、ここまでの解説であればCVTオイルは換えた方が良さそうですよね。

しかし、WEBの情報を見て頂くと過走行車は変えない方が良い」というような話もチラホラあるんです。

なかにはCVTオイルを交換してから調子が悪くなったなんて話も!?

こうなると「CVTオイルの交換は必要あるのかないのか?」悩みますよね。

というわけで、今回は「CVTオイルの交換について」お伝えしていきましょう!

 

 

CVTオイルを交換して故障することって実際にあるの?

そもそもWEBで言われるように、CVTオイルを交換して故障することはあるのでしょうか?

まいこ
結論から言えば、実際にあります。

マイケル
え~!だったらCVTオイル交換するの怖いじゃないですか…[/st-kaiwa7]

という意見はもっともなので、まずは「どうしてCVTオイルを交換すると故障するのか?」その理由についてお伝えしていきましょう。

 

CVTオイル交換の際に「内部の鉄粉が撹拌」される!?

まずCVTの内部というのは、金属が擦れあうので「少なからず鉄粉が発生」します。

こういった鉄粉などがCVTの精密な部分に入り込むと故障の原因になってしまうので、製造メーカーはオイルパンに磁石を設置して「その磁石に鉄粉が引っ付く」ようにしています。

また、CVT内部にはストレーナー(フィルター)もあり、磁石と合わせて循環するオイルを綺麗に保つ工夫がされています。

しかし、長い間オイル交換をしていなかったり過走行車であればCVT内部の鉄粉も溜まり、これがオイル交換の際に舞い上がってしまい故障の原因になると言われているのです。

 

ちなみに、ウチはCVTオイルの交換に「オイルチェンジャー」を使います。

簡単に言うと「古いオイルを抜き取って新品のオイルに入れ替える」という作業を何度も繰り返し出来る専用の機械です。

こういったチェンジャーでオイルを入れ替えても「オイルは綺麗になっても内部に溜まった大量の鉄粉やスラッジを除去する」までには至りません。

 

田中
じゃあ、CVTのオイル交換ってどうすればいいの?

というと、まず1つは「走行距離が少ないうちに交換」しておくことです。

車種によってはCVTオイルはメンテナンスフリー(オイル無交換)というものもありますが、交換を推奨される場合は5万kmが多いです。

でも、オイルチェンジャーで交換するなら「個人的には2~3万kmで交換したい」と考えています。

まいこ
理由は「走行距離が少なければ鉄粉も少ない」という単純な理由です。(オイルチェンジャーにもろ過装置があるので多少の不純物は取り除けます)

 

過走行車だったらCVTオイルは交換しない方が良いと言われるのは「それだけ中に鉄粉などが溜まってしまっている」からです。

その状態でオイルチェンジャーでCVTオイルを交換しても鉄粉などを完全に取り除くことは出来ないですし、またオイルを入れ替えしている間に鉄粉が舞ってしまう可能性が出てきます。

だから「走行距離が少ない=鉄粉が少ない」間にオイル交換を定期的に行うのが1つの方法ということですね。

 

では、過走行車でスラッジや鉄粉が溜まっていることが考えられる場合はどうするのか?

「無交換で壊れるまで乗り続けるしかない」のでしょうか?

 

過走行車のCVTオイルの交換はどうする?

まいこ
ずっとオイル交換をしていないのであればオイル交換だけではなく「磁石についている鉄粉の除去」や「ストレーナーの交換」が理想です。

では、どうやって鉄粉などを除去するのかというと、もうこれは「オイルパンを外す」しかありません。

  1. オイルパン(オイルを貯めて箱)を外して
  2. 内部に溜まった鉄粉やスラッジを除去して
  3. ストレーナーも新品に交換する

 

ここまで行えば、ミッション内部の鉄粉が撹拌されることは防げてCVTオイルも新品に交換することができます。

マイケル
じゃあ、鉄粉も除去できるしこの方法が一番良いじゃないですか!

となるのですが、ここまでやるとやはり費用はそれなりに掛かってくるのです。

 

 

CVTオイルの交換費用!一体どれくらいするの?

CVTオイルの交換方法には「オイルチェンジャー」と「オイルパン外し」という2つの方法があるわけですが、もちろん費用は一緒ではありません。

車種によっては変わりますが、大体の費用をお伝えすると

  • オイル交換のみ…1.5万円~
  • オイルパン外し…4万円~

という所で、やはりオイルパンを外す方が費用は高いです。

またオイル交換でも、定期的に1.5万円の出費となると「ちょっと痛い」と思うのは私だけでしょうか?

そんなことを考えていると、

田中
でも5万kmまではメーカー保証あるし、10万km前に車を買い替える可能性もあるし「CVTオイルを交換しない」というのもアリなんじゃないの?

という意見も出てきそうです。

では、CVTオイルを交換しないと一体どうなるのでしょうか?

 

CVTオイルを交換しない!考えられる不具合は?

CVTオイルを交換しないことで考えられる不具合は「変速不良」などですが、結論から言えば「何も起こらない」という可能性が高いです。

何も起こらないというと語弊がありそうですが「異常が発生する可能性は低い」ということ。

これは「CVTオイルの交換をしていなくて故障したケース」と「不具合なく乗り続けてきたケース」を比べれば、後者の方が多数を占めるという私の整備士としての経験が根拠になります。

 

オイル交換をしなければ鉄粉などが溜まっていくことも事実なので、新しいオイルに交換した方が良いのは大前提。

ですが、CVTオイルを交換して発生する故障のリスクも考えると「買い替えまで交換しない」のもアリだと思います。

車の状態にもよるのですが、私のCVTオイル交換に対する考え方は以下の感じです。

  • 定期的に買えるなら「交換」
  • ずっと変えていないなら「そのまま」
  • 中途半端に交換するのが一番リスクが高い

もし今の車を長く乗りたいけどCVTオイルを交換したことが無く、5万km以上走っているのであれば「オイルパンを外して内部を清掃してから」今後は定期的にオイル交換するのがお勧めです。

 

 

おわりに

いかがでしたでしょうか?

今回は「CVTオイルの交換について」お伝えしてきました。

CVTを作っているメーカーによっては「メンテナンスフリーを推奨している」ところもあるので、そういった車種によっては無理に交換する必要はないと思います。

またCVTオイルの交換が必要とされている車種は、やはり定期的にCVTオイルを交換した方が良いでしょう。

ただ「過走行」であれば内部にスラッジや鉄粉が溜まっていることも考えられるので、一度オイルパンを外して内部清掃をしっかり行った方が安心です。

CVTに関しては、オイル交換後にCVTが故障することもあれば、交換を何度も行っているのに異常が出ない方もみえるのが現状です。

最終的には担当の整備士に車の状況などを相談しつつ判断して頂くのが良いかなと思います。

以上「CVTオイルの交換は必要?新しく入れ替えたら故障するって本当なの」でした。

 



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