こんにちは!
自動車整備士のまいこです。
あなたは今までに「リコールの通知」が届いた事はありますか?
車のリコールと言えば、タカタ製エアバッグのリコール問題がニュースでも大きく取り沙汰されました。
最近ではあまり話題になりませんが、現時点でも追加のリコール情報は更新され全世界で1億台以上が対象となっています。
リコールの全てがタカタのエアバックのような重大事故に繋がるものではありませんが、車を所有する以上リコールは付いて回るものだと思って下さい。
でも、
- リコールに期限はあるの?
- リコールの通知が届いたら何をどうすればいいの?
- そもそもリコールって何?
と思っている方もみえるかもしれません。
というわけで、今回はリコール対象になっても慌てなくても済むように、しっかりとリコールについて解説させて頂きます。
そもそも車のリコールとは?
車のリコールとは、設計や製造過程において問題が発覚し、メーカーが回収・修理を行うことです。
設計・製造段階での不具合ですので責任は当然メーカー側にあり、回収・修理は基本的に無料で行ってくれます。
リコールの場合、安全上・公害防止上に問題があるとされるレベルですので、メーカーは国土交通省に事前届出をする必要があります。
国土交通省はリコールの届け出に関して、以下の役割を担っています。
- 不具合情報の収集・分析
- メーカーのリコールへの取組状況の調査
- 取組状況が不適切であれば指導又は監査等
- 届出内容が不適切であれば改善指示
- メーカーが自主的にリコールを行わず、かつ、事故が頻発している場合には勧告・命令
つまり、リコールをするのはメーカーですが、それらが適切に行われているかを監督・指導するのが国土交通省の役割です。
メーカーとしても届出を出した以上は国土交通省の監査が入りますので、いい加減な対応が出来なくなっています。
リコールに期限はあるの?
意図的に無視したわけでなくとも、「うっかり忘れていた。まだ受け付けてくれるかな?」という方もご安心ください。
リコール対応に期限はありません。
極端なことをいうと、一般的に自動車部品は20年の供給義務がありますがリコール対象となった部品の場合、それ以上にメーカーも保持していることが一般的です。
リコールは対象車の全てに対応を施して、ようやく完了です。
メーカーとしてもリコールしておいて対応を断ったでは社会的信用を失うことになりますので、期間に関係なく対応してくれます。
とりあえずリコールに期限が無いことがわかって一安心ですね。
じつは頻繁に起こっているリコール問題
近年では同メーカー内の複数車種で設計や部品を共通化していることが多いので、一旦リコールとなると対象車数も数十万と大きなものになることが多いです。
参照元:国土交通省
ちなみにH27年度では1,899万台がリコール対象になり過去最高の件数となりました。
件数も232件ですから、3日に2件はリコールが発生している計算になります。
また、当然のことながら日本を代表する大手メーカーも頻繁にリコールをしています。
トヨタ、ホンダ、日産は販売台数の多さもあるのでリコール件数が多いのは仕方が無いかもしれませんが、軽自動車で販売台数の多いダイハツが思ったよりもリコールが少ないですね。
リコールに関して無いに越した事はありませんが、だからといってリコールを出したメーカーや車種は信用出来ないかというと、そういうわけではありません。
リコールは通常走行に支障が無くても「安全上・公害防止上の問題につながる可能性が少しでもあればリコールの対象」となります。
重大事故に繋がるリコールがあることも事実ですが、件数が多い=危険というわけではありません。
リコールの対象車になったら
自分の車がリコール対象になったら、メーカーからハガキなどで通知が届きます。
これは後述しますが、改善対策やサービスキャンペーンでも同様です。
リコールの通知が来たら、まずはディーラーに予約する!
リコールの内容によっては、
- 部品の取り寄せが必要な場合もある
- 作業時間によっては代車の準備も必要
ということもあるので、必ず直接持っていくのではなく、事前に予約を取りましょう。
中古車でもリコールの通知は来るの?
新車であれば、普段から点検も含めメーカー・販売店との付き合いがあるからいいのですが、中古車販売店で購入した場合はどうなるのでしょうか?
これもご安心ください。
リコールの場合、メーカーは対象車の形式を国土交通省に届けます。
その際に国土交通省は対象となる登録情報を全てメーカーに開示しますので、メーカーから直接購入していない中古車の場合でも、車検証の登録が正しくされていれば通知対象になります。
これは外車であっても同様です。
ただし並行輸入車の場合は日本仕様の正規品とは仕様部品が違うこともあります。
場合によっては補償の対象外となることもありますので注意してください。
リコールの通知が来ないこともある!?
ただしリコール通知の対象とならない場合もあります。
考えられるのは以下のようなケースです。
登録情報が正しくない場合は罰則も!?
所有者・使用車の名義変更や、引越など移転した際の住所変更がされていない場合、リコールの通知が届かないことがあります。
引っ越しして車検証の住所を変更していない方は大勢みえますが、基本的には住所変更はすべきです。
車検証を住所変更していないと、
- 自動車税の納付書が新住所に届かない
- ディーラーからの連絡も届かない
- 道路車両運送法違反になる
という問題があり、罰則も道路運送車両法110条に「30万円以下の罰金に処する」と明記されています。
また、何度も引っ越しを繰り返していると抹消(廃車)する時に必要書類を集めるのが手間だったりするので、忘れないうちに住所変更してしまいましょう。
購入時なら販売店が手続きをしてくれますが、自分で管轄の陸運局などで行うことも出来ます。
移転したり、また車そのものを譲り受けたりした時も、変更手続きはきちんと行いましょう。
逆輸入車の場合
日本車であってもその車が逆輸入車の場合、メーカーからの正式販売ではないため通知対象から外れる場合があります。
通知対象から外れても、車そのものがリコール対象車であれリコールは受け付けてくれます。
リコールの通知が来なくても心当たりがある場合は、各メーカー及び国土交通省でもリコール情報の開示をしています。
ニュースなどで「もしかして自分の車かも?」と思ったら確認するようにしましょう。
リコールの通知を無視したらどうなる?
通知を無視し続けた場合はどうなるのでしょうか?
まずリコールが発動されたら、メーカーからダイレクトメールでの通知が来ますが、しばらく放置しておくと電話でも案内と催促が来るはずです。
メーカーとしては国土交通省にリコールを届けたにもかかわらず、回収修理していない車両が市場に存在すると問題です。
同時に通知を受けた使用者にも車の安全保守を維持する義務があります。
リコール通知を無視しても罰則はありませんが、それが原因により事故に繋がった場合は補償という部分で運転者にも責任が按分されることがあります。
また、リコールが完了していないと車検に通らない場合もあります。
「リコールを出したメーカーが悪いのに、いちいちディーラーに持って行くのは面倒」という気持ちも分からなくないですが、安全に車を使用するためにもリコールは即対応しておくべきですね。
リコール以外のメーカー自主修理
設計・製造上の不具合で、リコール以外にもメーカーが販売後に回収・修理するものがあります。
- 改善対策…基準不適合ではないが、安全上・公害防止上に問題が発生する恐れがある場合。
- サービスキャンペーン…不具合ではあるが、安全上・公害防止上に問題はなく品質改善のために修理が必要な場合。
リコールと基準が違いますが、これらもメーカーから通知が来ます。
また、リコール同様に無料で回収・修理となります。
安全性確保のため必ず点検修理を受けるようにしましょう。
まとめ
今回はリコールについて解説してきました。
- リコールは故障を未然に防ぐための点検修理
- リコールの通知が届いたらディーラーに予約の連絡を入れる
- リコールに該当するか分からない場合は、国土交通省のサイトで調べるかディーラーに問い合わせしましょう
いかがでしたでしょうか?
初めて車を購入された方だと、リコールの通知が届くと「何か故障するの?怖い!」と不安になることもあるかもしれません。
でも、リコールはあくまで”故障しない為に行う”ことですから不安に思うことは1つもありませんよ。
リコールの通知が届いたら早めにディーラーに連絡して対応してくださいね。
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