こんにちは!
自動車整備士のまいこです!
みなさんは「ブレーキの引きずり」という言葉を聞いたことがありますか?
症状としては「ブレーキが常にかかっている状態」でして、じつはこれが大変危険な状態です。
具体的にブレーキが引きずっている状態を放置しておくと、
- ブレーキから発火して車両火災を起こすかもしれない
- ブレーキが片効きになり走行中にハンドルが取られてしまう
などの火災や事故などを招く恐れがあります。
「でも、実際にブレーキが引きずっていたとして分かるものなんでしょうか?」
そんな心配をされる方もみえると思いますが、ブレーキの引きずりには症状があります。
というわけで、今回は「ブレーキの引きずりの症状や原因について」お伝えしていきましょう!
ブレーキが引きずりを起こした時の症状は?
ブレーキの引きずりの症状として、
- 走り出しが重い
- 減速時にブレーキを踏まずとも車両がストップする
などがありますが、意外とこれくらいでは「異常に気付かないで走行し続けてしまう」方も多いです。
しかし、以下のような症状が出てきたら要注意ですよ!
ホイール付近から焦げ臭いにおいがして熱い!
ブレーキを引きずっている状態で無理に走行すれば、ブレーキの摩耗材(ディスクパッドやライニング)が焼けて焦げ臭いにおいがしてきます。
また、ブレーキを引きずっているホイール付近に立つと熱を感じると思います。
正直ここまでの症状になると危険で「火災の恐れ」が出てきます。
すぐに停車してブレーキを冷やしましょう!
ホイールに付着する黒い粉塵の量が左右で違う
ブレーキパッドが削れるとホイールに少なからず黒い粉塵が付着します。(正常でもつきます)
ですが、ブレーキを引きずっていると明らかに粉塵の量が多くなります。
左右のホイールを見比べて汚れからに違いがある場合は、ブレーキの引きずりを疑う根拠になり得ます。
スピードを出すほどハンドルが取られる
原因については後述しますが「左右同時にブレーキを引きずる」ということはありません。
そうなると「どちらかのタイヤだけブレーキが掛かっている」という状態で走行するようなものですから、スピードを出せば出すほどハンドルが取られます。
ハンドルが取られておかしいと感じたら「他の症状」も併せて確認してください。
走行中に「シャリシャリ」という異音がする
ブレーキを引きずって走行してれば「摩耗材が削れる音」がします。
走行中にシャリシャリというような音がする場合は注意してください。
あと実際に私たちが確認する場合は「ジャッキアップしてタイヤを手で回したり」します。
良好な場合は手で回せばタイヤは回りますが、引きずり(固着)している場合は力を入れても回りません。
ここまでしなくても上記の症状で違和感は十分に感じると思いますので、おかしいと思ったら早急に整備工場で点検を受けてくださいね。
ブレーキの引きずりが発生する原因は?
ブレーキが引きずる時の症状について解説してきました「原因や修理費」というのも気になると思います。
まずはブレーキ引きずりの原因から解説していきましょう!
「ブレーキキャリパー」や「ホイールシリンダ」が固着する
ブレーキの引きずりでもっとも多いのが「ブレーキキャリパー」や「ホイールシリンダー」と言われる部品の動作不良です。
どちらの部品もブレーキペダルを踏み込んだ時に発生する油圧によって作動して各摩耗材(ディスクパッドやライニング)などを動かす役割をしています
参照元:曙ブレーキ工業株式会社
そして、これらの部品が固着してしまいブレーキが戻らないことで引きずりを起こすわけですが、その原因は「シリンダーやピストン内部に発生する錆(さび)」です。
ブレーキオイルの交換をしていなかったり、車を長い間乗らずにブレーキを使用しないと「ブレーキオイルに含まれる水分が錆を発生させやすく」します。
錆が発生すると摩耗材(ディスクパッドやライニング)を油圧で押し出しても「スムーズに戻らない」ために、常にブレーキを引きずることになります。
ブレーキキャリパーの固着は「スライドピン」が原因かも!?
またブレーキキャリパーの場合は「ピストン内部の錆だけではない」可能性もあります。
ブレーキキャリパーには「スライドピン」という部品があり、こちらはブレーキ時に左右にスライドします。
正常なブレーキ時の場合ではディスクローターを挟み込んでいる両側のディスクパッドの力が均一に加わりますが、スライドピンが固着するとキャリパーピストン側のディスクパッドしか作動しなくなり早期摩耗に繋がります。
スライドピン内部にはグリースが入っており、正常の場合には手で簡単に動かす事ができます。
ですが、スライドピンのゴムブーツが劣化で切れたりすると水分が入り内部で錆が発生して固着したり、車検時にブレーキキャリパーの点検・清掃・給油を怠ってしまうと内部で錆が発生しやすくなります。
ブレーキキャリパーの場合は「スライドピンが固着するケースも多い」です。
ブレーキの引きずり修理に掛かる費用は?
ブレーキの引きずりは基本的に「オーバーホールが必要」になるので、修理費としては最低でも15,000円前後(左右)の費用がかかります。
また、スライドピンが完全に固着してしまうと「スライドピンと受け側のマウンティングブラケットの一式交換」が必要になってしまうので、修理費としては3万円前後必要になる場合もあります。
おわりに
いかがでしたか?
今回は「ブレーキの引きずりで起こる症状や原因について」お伝えしてきました。
ブレーキが引きずっていることに気が付かず猛スピードで走行していると「最悪車両火災にも繋がり大変危険」です。
そのためにも「走り出しが重たい」などの違和感を感じたら以下のことに注意してください。
- ホイール付近から焦げ臭いにおいがする
- ホイール付近が熱い
- ホイールに付着する黒い粉じんが左右あきらかに違う
- スピードを出すほどハンドルが取られる
- 走行中に「シャリシャリ」という異音がする
とくに「焦げ臭いにおいやホイール付近が熱い」と感じたら状況は良くありません。
万が一のことも考えてロードサービスやJAFを呼んでレッカーで整備工場まで運んで貰うことをお勧めしますよ。
以上「ブレーキの引きずりとは?いち早く症状に気が付くことが大事だよ!」でした。
【 最後にPRです! 】
みなさんも車を運転するにあたって「自動車の任意保険に加入」していると思います。
でも、じつは「自動車保険は会社によって保険料が全然違う」ということをご存知でしょうか?
自動車保険一括見積もり「保険スクエアbang!」では、一度の入力で複数の保険会社から見積もりが届きます。
- 見積もりは1週間以内に「メール」もしくは「郵送」でご連絡!
- しつこい電話勧誘などは一切なし!
- 安心の実績!利用者数は400万人を突破!
自動車保険の新規加入! もしくは満期の連絡が来たら保険料を安くするチャンスです!
利用しない理由はありません!
おすすめ記事 と スポンサーリンク