こんにちは!
現役の自動車整備士まいこです!
今日は「車のサスペンション」についてお話します。
というのも、先日「足回りからカタカタと音がする」というお客様が見えまして「サスペンションが寿命かな?修理費高くつくのかな?」と心配されてたんです。
確かにサスペンションはそんなに壊れるイメージが無いですし、部品もなんだか大きいですから修理費は心配になりますよね。
あ、そうそう!
ちなみにサスペンションというと「上の写真のバネの部分」と思われていることが一般的だと思うんです。
でも、厳密に言うとサスペンションはアームやブッシュなども含め色々な部品で構成されています。
なのでサスペンションの異常が「どういった症状が出ている?また場所はどこからなのか?」によって修理費も随分変わってくるんです。
というわけで今回は「車のサスペンションについて」詳しくみてきましょう!
車のサスペンションの寿命はどれくらい?
車のサスペンションは一般的に
- 新車から10年が経過
- 5万km以上走行
と言われています。
しかし冒頭でお伝えしましたように、サスペンションはダンパーやアームにブッシュなど色々な部品で構成されています。
それらの部品の耐用年数がおおよそ上記くらいで「10年5万キロで何かしら異常が出てもおかしくはない」そんなイメージと思って頂いて問題ありません。
もちろん異常が出る前に交換されるのも良いですが、とくに大きなトラブルもなく10万km以上走行する車もたくさんありますので、一般的には何かしらの異常が出たら修理される方が多い感じですね。
では、サスペンションの異常とは一体どういったものなのでしょうか?
サスペンションが異常だと「どんな症状」が出るの?
ではサスペンションの異常にはどういったものがあるかというと「振動」や「異音」です。
振動に関して「車の揺れが激しくなったり、揺れが収まりにくくなる」という症状が出るのである意味分かりやすいと思います。
「異音」に関しては、音にも種類があるので参考に紹介していきますね。
車のサスペンションの「異音」から原因を考えてみよう!
サスペンションの異音にも聞こえ方が色々とあり、
- 「ギシギシ」「キュッキュッ」という軋み音
- 「カタカタ」「コトコト」という振動音
などがあります。
こういった音が鳴る原因で一番初めに疑うのは「ブッシュ」と呼ばれるゴム部品です。
ブッシュは金属部品がぶつからないように衝撃を抑える部品ですが、素材がゴムのため経年劣化は起こります。
そのためブッシュに劣化や損傷が発生すると足回りから「ギシギシ」や「コトコト」というような異音が聞こえるようになります。
またブッシュの劣化と合わせて考えたいのは「ショックアブソーバー」の劣化やオイル漏れです。
ショックアブソーバーが異常を起こすと異音の他にも
- ハンドルの操作性が悪くなる
- 走行時の振動が激しくなる
- タイヤが偏摩耗を起こす
といった症状が出てきます。
ただ、オイル漏れなどの症状が出ていても「スプリングがしっかりしていると車検などの点検で指摘されて初めて気が付いた」という方も多くみえます。
ショックアブソーバーの寿命(耐用年数)も5年と言われていますが、走りにこだわらないと敢えて交換する方は少ないですね。
その他にも、スタビライザーやアームの損傷なども考えられますが、比較的多い症状としては「ブッシュ」と「ショックアブソーバー」に何らかの異常が出ていることが多いです。
サスペンションを構成する部品も経年劣化してくるので、ある程度の年数が経過して新しく交換すると「なんだかクッション性が全然違う」と実感があると思います。
ただ、正直そこまでお安いわけではないので躊躇してしまいますけどね。
車のサスペンションの交換費用は?
サスペンションの部品は後述しますが「サスペンションの種類」によっても大きく変わります。
もちろん車種によっても違いますが、以下に参考までの作業工賃を掲載いたします。
サスペンションセット交換(1本) | 20,000円~ |
ショックアブソーバー(1本) | 7,000円~ |
ブッシュ交換一式 | 20,000円~ |
スタビライザー交換 | 7,000円~ |
タイロッド交換 | 6,000円~ |
ドライブシャフトブーツ交換 | 11,000円~ |
作業工賃だけでも「まぁまぁする」という印象があると思いますが、ここから部品代が追加となると仮にサスペンション4本一式交換すると修理費用は10万円を超えます。
そのため少しでも修理費用を抑え「リビルド品」を使用する方も結構みえます。
リビルド品とは、中古再生(消耗部品などは交換)した部品で新品を購入するよりも安く手に入ります。
リビルド品の業者もありますが、ディーラーや整備工場でも対応してくれるので少しでもコストを下げたい場合は相談するのもアリですよ。
エアサスペンション(エアサス)の場合
サスペンションには「空気をバネ」にしたエアサスペンションという種類もあります。
車高を下げたりしたい方が敢えてキットを組んで交換することがあります。
ちなみにエアサスに交換するのは結構高くて、キット代と取り付け工賃を含めると50~100万円くらいします。
こういった改造を受けると車検が心配ですが「構造変更が必要(公認車検)」を受ければ、今後はディーラーでも車検を受けることが出来ます。
但し、エアサスの寿命は短くセルシオなどの純正でも5年くらいで異常が出ることがしばしば。
趣味の世界と割り切って楽しんで頂くと良いのではないでしょうか。
車のサスペンションにも種類が色々あります
記事も後半に差し掛かりましたが、ここにきて車のサスペンションの種類についてご紹介しましょう。
じつは車のサスペンションには種類がいっぱいあるんです。
大きく分けると「独立懸架」と「車軸懸架」の2種類がある!
サスペンションの種類は大きく分けると2つに分かれます。
- 「独立懸架(どくりつけんか)」…左右のサスペンションが独自で浮き沈みする
- 「車軸懸架(しゃじくけんか)」…左右のサスペンションが連動している
「車軸懸架」はリジットサスペンションとも呼ばれ「3リンク・4リンク・リジットアクスル」などとカタログには記載されていることが多いく、4WD車などで採用されています。
ですが、現在の乗用車ではほとんどが「独立懸架」を採用しており、さらに独立懸架には色々な種類があります。
ストラット式
部品数が少なく軽量、さらに安価に使えることから現在もっとも使用されているサスペンションです。
とくに前輪で使用されるますが、乗り心地としては「普通」です。
トーションビーム式
コストが安く済み、乗り心地は「やや悪い」ので後輪で採用されることが多いです。
軽自動車やコンパクトカーでは、前輪がストラット式で後輪がトーションビーム式が多いです。
ダブルウィッシュボーン式
一般的な乗用車から高級車、スポーツカーなどで幅広く採用されています。
乗り心地は「非常に良い」です。
コストは高めで採用されている場合は、前後輪共にダブルウィッシュボーン式になっていることが多いです。
マルチリンク式
マリチリンク式は「ダブルウィッシュボーン」をより複雑にしたサスペンションでメリットとしては、取付けの自由度が高いことが挙げられます。
そのため車内のスペースを犠牲にせずに、乗り心地は「良い」状態を維持することが可能です。
但し、ダブルウィッシュボーンよりも複雑なためコストはより高いことがデメリットになりそうです。
あとトラックやSUVなどに使用される「リーフスプリング」というタイプもあります。
長さの違う細長い鋼板を何枚も重ね合わせたタイプのサスペンションです。
鋼板がたわむことで路面からの衝撃を吸収し、コストも安く済むのですが乗り心地はやはり「固め」です。
そのため、一般乗用車では採用されていませんね。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「車のサスペンション」について解説しました。
サスペンションにも色々な種類がありますが、やはり故障個所として多いのは
- ブッシュ(ゴム部品)
- ショックアブソーバー
辺りの経年劣化からくる異音ですね。
耐用年数(寿命)は10年5万kmが目安ですが、修理費用も安くはないので足回りのクッション性など気にされないなら、明らかな異常を感じるまで使用したいところですね。
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