こんにちは!自動車整備士のまいこです!
今日も車検がんばってます♪
早速ですが、あなたは車検や修理に出す整備工場は「指定工場」に出していますか?
それとも「認証工場」でしょうか?
いきなり何のことかわからないかもしれませんが、じつは車の整備工場には「指定・認証」というような区分があるのです。
新車であれば付帯サービスもあるのでディーラーに出すことも多いかと思いますが、町のモータースやガソリンスタンドでも工場を覗いてみるとよく目立つところに「指定工場」もしくは「認証工場」といった看板を掲げています。
「指定工場」か「認証工場」のどちらに出すと何が違うのか気になりますよね?
というわけで、国土交通省の定義を見ながら解説していきましょう!
認証工場と指定工場の違いとは?
まずは「認証工場」を見ていきましょう。
道路運送車両法を読んでいくと、
自動車分解整備事業を経営しようとする者は、自動車分解整備事業の種類及び分解整備を行う事業場ごとに、地方運輸局長の認証を受けなければならない。
(道路運送車両法第78条第1項)
と、書かれています。
各地方の運輸局長から「認証」を受けた工場を「認証工場」と言います。
つまり、例えるなら「車の医師免許をきちんと取得した工場」というわけですね。
確かにいくら車が好きだからと言っても、何の資格もない人に大切な愛車を分解整備してもらうのは不安です。
さらに、道路運送車両法を読んでいくと、
地方運輸局長は、自動車分解整備事業者の申請により、自動車分解整備事業の認証を受けた事業場であつて、自動車の整備について前条第一項の国土交通省令で定める基準に適合する設備、技術及び管理組織を有するほか、国土交通省令で定める基準に適合する自動車の検査の設備を有し、かつ、確実に第九十四条の四第一項の自動車検査員を選任して第九十四条の五第一項の自動車の点検及び整備について検査をさせると認められるものについて、指定自動車整備事業の指定をすることができる。
(道路運送車両法第94条の2第1項)
つまり、認証工場のうち、設備、技術、管理組織等について一定の基準に適合している工場が申請することより、地方運輸局長が指定自動車整備事業の指定を受けるわけですね。
そして「指定」を受けた工場を「指定工場」と言います。
また、一般的には「民間車検工場」とも呼ばれています。
<認証工場標識>
<指定工場標識>
参照元:国土交通省
指定工場と認証工場の”具体的な差”とは?
では、認証工場が指定工場になることで、一体何が出来るのでしょうか?
それは、ズバリ「車検」です。
通常、車検は陸運局に持ち込んで検査を受けます。
ユーザー車検を自分で行ったことがある方はよくわかると思いますが、陸運局では検査ラインがあって、そこで検査を受けることになります。
それが、指定工場の場合は、工場に車検に対応した検査ラインがあり、検査できる資格者がいて、その工場で車検を完了させることができるのです。
認証工場では整備や修理は出来ても車検自体は出来ないので、陸運支局に持ち込まなければなりません。
つまり、
- 認証工場…車の分解整備まで
- 指定工場…車の分解整備および車検も出来る
車を分解整備するからには国による認証が必要で、さらに車検までするには指定工場として認定される必要があるということですね。
さらに「優良認定工場」もある!
指定工場、認証工場とは別に、優れた設備・技術をもった認証工場が優良自動車整備事業者の認定を受けることが出来ます。
整備する作業区分によって、
- 一種整備工場
- 二種整備工場
- 特殊整備工場
があります。
指定工場・認定工場・認証工場の違いは作業スペースや有資格者の数、設備などにそれぞれ基準が設けられ、基準を満たした工場が各々申請を出して国の認可を受けます。
つまり、基準をクリアする設備や整備士を有していても申請しなければ「認証工場」です。
では、お客様視点から「指定工場・認証工場・優良認定工場」の違いを知り使い分ける必要はあるのでしょうか?
指定工場と認証工場で「整備の質」は変わるのか?
こすりキズが付いたなど愛車にちょっとしたトラブルがあったとき、実際のところは信頼のおける馴染みのある工場に見てもらうのが一番かとは思います。
ですが、あえて「指定・認定・優良認証工場の違い」を言えば車検の時です。
- 指定工場…工場で車検が完了する=早い
- 認証(優良認定)工場…陸運支局に持ち込んで検査を受ける=時間がかかるかも
最終的にはどこで申し込んでも車検を完了させてくれますから、その点を気にしなければ同じです。
ただ、認証工場から「指定工場」になるにも条件がありますが、指定工場を続けるのも厳しい条件があります。
適当なことが出来ない!指定工場の取り消し
以前は、「ペーパー車検」と言って指定工場で車検をやったことにして書類を出して車検を通すようなことがまかり通っていました。
また、最近はほとんど見ないですけど、フロントドアのガラスまでスモークを貼った違法改造車は本来車検に通らないのですが、そういう車でもこっそり通す「闇車検」というのもありました。
しかし、今は厳しいというか当然なのですが、そういったペーパー車検や闇車検を行った工場は「指定の取り消し」が強化されています。
また、抜き打ち検査なども多いので、整備に関しては指定工場は「しっかりやらないといけない」という考えがあります。
下手なことをやって指定の取り消しを受けたくないですからね。
ですから、きちんとした整備を受けたいという方は「指定工場がお勧め」です。
指定工場かどうかは「指定工場標識」があるかないかを確認するのが確実ですが、
- ディーラー
- 大きめの整備工場
は、指定工場と考えてよいと思います。(でも一応確認はして下さいね。)
また整備工場をのぞかせて貰って「車検の検査の設備」があれば指定工場になります。
認証工場で車検を受けるメリットはあるのか?
認証工場は、自社工場に車検の検査ラインが無いため、陸運支局に持ち込み検査を行います。
また車検時に不具合が見つかると持って帰っての再持ち込みとなるため、指定工場よりも時間がかかるかもしれません。
設備面や整備士の人数など、指定工場に劣るのは工場側もわかっているので、その分値段は安く設定している所も多いようです。
また、決して技術で劣っているということではありません。
やはり普段の付き合いも含めた、ちょっとしたトラブルでも融通をきかせて対応してくれるような信頼のおけるところでお願いするのがいいのではないでしょうか。
まとめ
車の整備工場について解説してきましたが、いかがでしたか?
車の整備工場を病院で考えてみても、わかりやすいかもしれません。
例えば病気になったとき、救急車を呼ぶほどの大きな症状であれば救急対応の大病院・総合病院になるでしょう。
総合病院であれば設備も整っているの、であらゆる検査も出来て治療やリハビリまで一貫して対応できるでしょう。
これが「指定工場」です。
そして、なんとなく体の具合が悪い時、近所のかかりつけのお医者さんの方が何かと融通が効いたりします。
そこで対応のつかない検査に関しては設備のある病院へ紹介状を書いてくれます。
このような個人医院が「認証工場」で、その中でも少し規模の大きい個人病院が「優良認定工場」というわけですね。
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