こんにちは!
現役の自動車整備士まいこです!
突然ですが、あなたは「ガソリンを給油するとき」は満タンで給油していますか?それとも半分くらい?
もしかしたら、「ガソリンを満タンにすると車が重くなって燃費に影響するから」と半分くらいにしているかもしれませんね。
確かにガソリンを満タンにするのと半分くらいの給油にするのでは「軽自動車でも約10kgほどの差」が出ます。
また、トヨタのハリアーではガソリンタンクの容量が60Lですから(ガソリンの比重を1L=0.75kgで計算すると半分で22.5kg)子供1人分くらいは軽くなります。
参照元:トヨタ ハリアー
もちろん、車の重さが軽ければ燃費は良くなります。
しかし、具体的にどれくらいの効果が望めるか計算したことはありますか?
もしかしたら、あなたが乗っている車だと満タン給油にしてしまった方がメリットがあるかもしれませんよ。
というわけで、今回はガソリンの給油量と燃費の関係について詳しく解説していきましょう!
ガソリン満タンはよくない?車の重さと燃費の関係とは
早速「車の重さと燃費の関係」についてお話していきましょう。
まず「JAF」の公式ツイッターを見ると、車の重さが100kgアップするごとに燃費は約3%悪化すると書かれていました。
これを元にガソリンの給油量と燃費について計算していきますね。
トヨタハリアーで計算してみましょう
「トヨタ・ハリアー」のカタログ燃費はJC-08モードで16km/Lです。
ただ、実際に走行するとJC-08モードの燃費数値は出ないので「0.6を掛けた9.6km/Lを実燃費」とします。
実燃費が9.6km/Lの車の重量を100kgアップさせて3%燃費が落ちたとした場合、
- 9,600m×3%=288m
となるので、1Lあたり燃費は288m悪くなります。
さらに、ハリアーのガソリンタンクは60Lですから、
- 60L×0.75=45kg
- 45kg÷100kg=0.45
- 288m×0.45=129.6m
ハリアーでガソリンタンクが空の状態から満タンにすると、ガソリン燃費1Lあたり129.6m燃費が悪化するということになります。
また、ガソリン給油を半分にすると30Lなので
- 30L×0.75=22.5kg
- 22.5kg÷100kg=0.225
- 288m×0.225=64.8m
ガソリンタンクが空の状態から半分まで給油すると、ガソリン燃費1Lあたり64.8m燃費が悪化するということになります。
満タン給油と半分給油で悪化する燃費の分の距離を差し引くと
- 129.6m-64.8m=64.8m
ガソリン満タンから半分にすると「ガソリン1Lあたり64.8mの燃費改善につながる」と考えられます。
そして、ガソリンタンク半分の30L給油で、
- 30L×64.8m=1,944m
つまり「トヨタ・ハリアー」の場合、ガソリンの量を満タンにせず半分給油にすると「1回の給油につき約2kmの燃費向上」になる計算です。
アルトで計算してみましょう
では、軽自動車の場合はどうでしょうか?
軽自動車の中でも燃費の良い「スズキ・アルト」で計算してみましょう。
参照元:スズキ アルト
スズキ・アルトはカタログ燃費がJC-08モードで37km/Lで、ガソリンタンク容量は27Lです。
先ほどのハリアーと同じ計算をしていきます。
- 37km/L×0.6=22.2km/L(実燃費)
- 22,200m×3%=666m (100kg増させて落ちるリッターあたりの距離)
- 27L×0.75=20.25kg(ガソリン満タン時の重量)
- 20.25kg÷100kg=0.2025%(タンク満タンの重量で悪化するであろう燃費の%)
- 666m×0.2025%=134.865m(ガソリン満タンで134.865m燃費悪化が考えられる)
- 27L÷2=13.5L (ガソリンタンク半分の容量)
- 13.5L×0.75=10.125kg(ガソリンタンク半分の重量)
- 10.125kg÷100kg=0.10125%(タンク半分の重量で悪化するであろう燃費の%)
- 666m×0.10125%=67.4325m(ガソリン半分で134.865m燃費悪化が考えられる)
- 134.865m-67.4325m=67.4325m(満タンから半分にすることで)
ガソリン燃費1Lあたり約67.4m燃費向上につながるということですね
そして、ガソリンタンク半分の13.5Lで計算して、
- 13.5×67.4m=909.9m
つまり「スズキ・アルト」の場合、ガソリンの量を満タンにせず半分給油にすると「1回の給油につき約0.91kmの燃費向上」になります。
節約できる距離をお金に計算してみましょう
ハリアーは「実燃費は9.6km/L、1回の給油につき約2.0km分の節約」でしたから、
- 2.0÷9.6=0.208
ガソリン1Lを130円で計算したとすると、
- 130円×0.208=27.04円
つまり、ガソリンを満タン給油せずに半分給油にした場合、1回の給油で節約できるお金は約27円となります。
さらに、アルトでは「実燃費は22.2km/Lでしたから、1回の給油につき約0.91km分の節約」でしたから、
- 0.91÷22.2=約0.041
- 130円×0.041=約5.3円
つまり、ガソリンを満タン給油せずに半分給油にした場合、1回の給油で節約できるお金は約5円となります。
私の計算が正しければ、トヨタのハリアーでタンク半分の給油を4回したとしても、
- 27円(1回に出来る節約)×4回×12ヶ月=1,296円の節約
スズキのアルトを1ヶ月に4回給油した場合、年間で「240円の節約」となります。
これを大きいと考えるかは人それぞれですが、個人的にはパッとした節約にはならない気がしますね。
少しの燃費改善も積み重なれば大きな資源の節約に繋がると思いたい!
そういった点で考えると、やはりガソリン半分給油も効果があるのではないでしょうか。
ガソリン代を節約したないなら以下のことにも気を付けて!
今回「ガソリンはタンク半分だけ給油すした方が良いか?」気になった方は、心のどこかでガソリン代を節約したいという気持ちがあったのではないでしょうか?
であれば、燃費を悪化させるのは必ずしも車の重さだけではありません。
ガソリン量を満タンにするか悩むよりも以下のことを気を付けた方が効果的かもしれませんよ。
空気抵抗でも燃費は下がる!?
燃費を悪化させる要因には「空気抵抗」もあります。
もちろんボディの形自体変えようはありませんが、使用しないのに「キャリア」を付けていると空気抵抗は上がります。
また、空気抵抗は速度に応じて2乗されると言われており「速度が2倍になれば空気抵抗は4倍」です。
空気圧が低くても燃費は下がる!?
タイヤの空気圧が低いと燃費は下がります。
空気圧が低いとタイヤが潰れて路面との設置面積が増えて「転がりにくい」ようになります。
タイヤの空気圧を既定値にしておくだけで燃費の悪化は防げますよ。
必要のない荷物は降ろしましょう!
ガソリンは車を動かす上で必須ですから、満タンに入れて車が重くなるのは仕方がない面もあります。
しかし、トランクルームに入れた不要な荷物は無駄に車を重たくしているだけです。
お父さんのゴルフバッグやキャンプ用品など普段使用しない物は降ろしておきましょう。
運転(急加速・急停止・アイドリング)が最も燃費を悪くする!?
もっとも燃費に影響を与えるのは「運転」です。
「急加速・急停止」は、燃費を悪くする一番の原因と言っても過言ではありません。
また無駄なアイドリングも思った以上にガソリンを消費させます。
まとめ
いかがでしたか?
今回「ガソリンの量が燃費にどう影響するか?」を解説してきました。
私なりに計算してみると「ハリアーのような大きい乗用車でも節約できる金額は年間1,296円」という結果でしたが、皆さんはどう思われましたか?
「これくらいの節約なら満タン給油にした方が手間が省けるわ」と言う方もみえるでしょう。
でも、人によく見られたい私は「こういったことは資源を大切にする気持ちかな?」と思いました。
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