こんにちは!
現役の自動車整備士まいこです!
突然ですが、あなたは車のハンドルを切ると「キー」や「カタカタ」といった異音が聞こえたことはないでしょうか?
ハンドルの異音は聞こえても走行は出来ることが多いのですが、そのまま放置しておくと大きな故障に繋がることも多々あります。
車のハンドルはタイヤの方向を変えるために様々な部品が利用されています。
その部品のどこが故障しているかによってハンドルを切った時の異音は、「カタカタ」「コトコト」などの金属音や打音から、「ウィーン」などのうなり音と様々です。
ここでは「音」を頼りに故障個所の原因を予測していきましょう。
車のハンドルを回した時に聞こえる異音の種類!?
車のハンドルを回すと異音が聞こえる場合は、
- 足回りから聞こえるのか?
- エンジンルームから聞こえるのか?
という「場所や位置」を気にするのと、私たち整備士も故障の原因を特定する際は「どういった音が聞こえるのか?」を判断基準の1つにします。
音の表現(聞こえ方)も人それぞれかもしれませんが参考にしてくださいね。
「コトコト」と響くような音が聞こえる!?
ハンドルを切ると「コトン」とか「コトコト」という音が聞こえる場合は、タイロッドが怪しいです。
タイロッドとは、ハンドルの操作を前輪に伝える棒状の部品です。
写真の棒の部分が曲がったりすることはありませんが、ジョイントの部分がハンドル操作や走行による衝撃を受けるためガタつきが発生します。
そういった症状が出てくると、ハンドルを切った際に「コトン」という異音が発生したり、振動を感じることが出てきます。
タイロッドの交換費用は?
タイロッドの交換費用の目安は、12,000円程度です。
ただWEBで調べてみると2万円を超えるようなケースもあるようですが、車種によって部品代や工賃は変わってきますので正確には整備工場で見積もりを出してもらって下さいね。
ちなみにラックブーツ(画像の青丸)は可動部を守る役割をしており、破れた状態で放置しておくと二次被害的に故障が発生します。
またラックブーツが破れていると車検に通りません。(内部のグリスが飛び散るので下から覗くとずぐにわかります)
こちらの交換費用は1か所10,000円程度です。
「ゴリゴリ」「カタカタ」と大きな音がする
ハンドルを切った時に「ゴリゴリ」や「カタカタ」「ガガガ」という音がする場合は、ドライブシャフトに異常が出ている可能性があります。
比較的しっかりした音なので異常が出ていれば気が付くと思います。
ドライブシャフトの異常で音が発生する場合は、まずは「ドライブシャフトブーツ」を疑います。
ドライブシャフトとは、動力をタイヤに伝える部品で「ドライブシャフトブーツ」は内部に異物(砂や水など)が入らないようにジョイント部分を保護するゴム部品です。
なかにはベアリングなど細かい部品が入っており、なめらかに動くようにグリスが注入されています。
このグリスがブーツが破れることで外部に漏れ、ブーツ内部に異物が入りジョイント部分から異音が発生します。
ドライブシャフトブーツの交換費用は?
ドライブシャフトブーツの交換費用の目安は、15,000円程度です。
ただ経年劣化でブーツが破れた場合は、通常は左右まとめて交換するので×2で計算となります。
ブーツ破れを起こしてすぐであっても、念のため消音グリスを塗っておくと安心です。
ちなみにドライブシャフトブーツの破れをそのまま放置しておくと、次はベアリングにダメージが出て、最悪バラバラになります。
そうなると(ベアリングに大きな傷があってもダメですが)ASSYで交換ですが、純正だと部品代だけで4万円くらいはします。
そのためリビルト品を探してもらって交換した方が安く済みます。
リビルド品を使用した場合で片側交換で28,000円程度でしょう。
「キュルキュル」「キーキー」という高い音がする!?
ハンドルを切ると「キュルキュルキュルッ」とか「キーキー」と高い音がするときは、パワステベルトが緩んでいたり(切れたり)している可能性が高いです。
最近の車はパワーステアリングが電動式になっていることからベルトがありませんが、油圧式のパワーステアリングだとベルトになります。
ベルトの取付位置はエンジン付近となるので、一般的にはボンネット内部となります。
ベルトも「パワステベルト」以外に「ファンベルト(写真)」や「クーラーベルト」もあり素材は一緒です。(一体になっていたりもします)
パワステベルトはハンドルを切る時に異音が出ますが、ファンベルトはエンジンを始動させたら、クーラーベルトはエアコンをONにした場合に、それぞれ異音が発生します。
パワステベルトの交換費用は?
パワステベルトの交換費用の目安は、7,000円程度です。
ベルトが鳴く原因としては、以下のようなことが考えられます。
- 緩んでいる(張りが足りていない)
- 亀裂が出ている
- 切れている(外れている)
ベルトが切れてしまうと「パワーステアリングが作動しない」ので、ハンドルを切った際に非常に重たくなります。
部品代もそう高額ではありませんから、キュルキュル音がするなら早めに替えてしまいましょう。
油圧式パワステだと「ウィーン」や「ガラガラ」という異音も!?
油圧式のパワーステアリング車の場合は「パワステオイルが不足」しても、ハンドルを切った時に異音がします。
この場合の音は「ウィーン」や「ジジジッ」とか表現しにくいですけど、そんな感じの異音です。
また油圧式パワステには「パワステポンプ」があり、このポンプの内部にはベアリングが入っているためベアリングが損傷すると「ガラガラ」という音が発生します。
症状がひどいとベルトをかけているプーリーがグラつきます。
パワステオイルの交換費用は?
パワステオイルの交換費用は、おおよそ5,000円程度です。
足りなければもちろん問題ありですが、おおよそ5万kmに一度交換しておくと安心です。
またパワステポンプの交換となると部品代が高く30,000円程度が目安です。
室内からハンドルを回すと異音がするケースも!?
車内から音が聞こえる場合は(貨物車などに多い)ですが、ステアリングシャフトが擦れて「キュッキュッ」というような音がします。
写真を見て頂くとブレーキペダルが映り込んでいますが、位置はペダル付近になります。(乗用タイプだとカバーで見えにくくなっていることもあります)
ここから擦れた音が聞こえる場合は、グリスで潤滑を良くしてあげると収まりますよ。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「車のハンドルを切った時に発生する異音」について紹介していきました。
異音が発生する原因については、
- タイロッド
- パワステベルト
- ドライブシャフト
- オイル不足やポンプの異常
など、色々ありますが「それぞれ異音も違う」ので音から予測も可能です。
あと注意したいのは異音が聞こえる場所がどこなのか?
とくにドライブシャフト(足回り)から異音が発生しているのであれば、早めに修理をしないと症状が悪化して修理費も高額になってしまう可能性もあります。
どちらにしても「異音が聞こえておかしいな?」と思ったら整備工場で点検を受けて下さいね。
【 最後にPRです! 】
車売却のコツについて真面目に答えると…
車には「市場価格が存在する」ので愛車を高く買い取りして貰うコツは、市場価格の限界ギリギリを提示して貰うことに他なりません。
そのために必要不可欠なのは「複数の業者に競ってもらう」ことです。
そこで私がお勧めしたいのが カーセンサー.net簡単ネット査定 !
- 近くの買取業者に一括で査定を依頼できる!
- もちろん査定業者は選択OK!(嫌な業者は選択解除も可能です)
- 運営会社は大手企業のリクルートで利用も安心!
車の買い取りサービスは色々ありますが「楽して高く売る」のがコスパ的にもおすすめです!
おすすめ記事 と スポンサーリンク